スポーツ障害

スポーツ選手の前十字靭帯損傷について悩まれている保護者の方へ情報です

いつも多くの患者様のご来院・ご紹介を頂き本当にありがとうございます。
ライフ・カイロプラクティックラボの森下です。

当院は、毎日のように多くのスポーツ選手が来院しておりますが、どうしても膝の前十字靭帯の損傷などでもご相談を受けることがあります。

カイロプラクティックの施術だけ色んな選択肢もあるので、少しブログで自分なりの情報として書かせて頂きました。

前十字靭帯損傷

お子様がスポーツで膝を傷め、病院で「前十字靭帯を損傷しています」と伝えられたとき、保護者の方も大きな不安を感じられると思います。

「手術を受けさせたほうがよいのでしょうか」
「まだ成長期なのに、手術をして大丈夫なのでしょうか」
「部活動や大会、進学はどうなるのでしょうか」

初めて聞く言葉が多く、何を基準に考えればよいのかわからないこともあるでしょう。

今回は、スポーツに取り組む小学生・中学生・高校生の保護者の方へ、治療について医師と相談する際に知っておきたいことをお伝えします。

【前十字靭帯は、膝のぐらつきを抑える組織です】

前十字靭帯は「ぜんじゅうじじんたい」と読み、略して「ACL」と呼ばれます。

膝の中で太ももの骨とすねの骨をつなぎ、すねが前へずれすぎたり、膝がねじれすぎたりすることを抑えています。

サッカーの切り返し、バスケットボールの着地などで傷めることがあり、相手とぶつからずに起こる場合もあります。

受傷時に音や違和感があり、その後に膝が腫れたり、体重をかけにくくなったりします。成長期では、靭帯が付いている骨の一部がはがれる骨折もあるため、症状だけで判断せず、整形外科で確認することが大切です。参考:小児・思春期の急性膝傷害ガイドライン

【手術をするかどうかは、お子様の状態によって変わります】

ACL損傷には、手術を行う方法と、手術をせずに専門家の指導のもとで運動リハビリを行う方法があります。

2025年7月2日に公表された、15の研究をまとめた論文では、手術をした人とリハビリだけで対応した人の間で、スポーツへ戻れた割合に明確な差は確認されませんでした。

ただし、比較した人たちの状態や治療を選んだ事情には違いがあり、研究結果の確かさは低いと評価されています。

この結果は、「手術をしてもしなくても同じ」「子どものACL損傷にも手術は必要ない」と証明したものではありません。

特に、成長期の学生選手については、この研究だけで治療方針を決めることはできません。参考:Filbayらの系統的レビュー・2025年

医師との相談では、主に次のような点を確認します。

  • 靭帯がどの程度傷んでいるか
  • 膝がガクッと崩れる「膝崩れ」があるか
  • 膝のクッションの役割をする半月板なども傷んでいるか
  • これから、どのようなスポーツに取り組みたいか
  • 骨の成長がどの程度残っているか

サッカーなど、急な方向転換を繰り返す競技への復帰を希望する場合は、その点も含めて手術の必要性を検討します。参考:米国整形外科学会のACL治療解説

【成長期だから、必ず手術を待つというわけではありません】

子どもの骨には、骨が伸びるための「成長軟骨」という部分があります。手術では、この部分への影響を考える必要があります。

一方で、膝が不安定なまま活動を続けると、半月板や関節の表面の軟骨を、さらに傷めるおそれもあります。

そのため、「まだ中学生だから待つ」「高校生になったら手術をする」というように、学年だけで決めることはできません。

成長に配慮した手術方法もあります。小児・思春期の膝の治療経験がある整形外科医に、手術をする場合と待つ場合、それぞれの利点や注意点を確認しましょう。参考:米国整形外科学会の成長期ACL損傷に関する説明

【大会や進路と、治療の時期をどう考えるか】

「最後の大会に出たい」
「スポーツ推薦に影響しないか心配」
「入学したばかりで、長く部活を休みたくない」

学生選手にとって、大会や進路は大切な問題です。病院での問診・診察の際には、大会の日程や進学の希望も遠慮せず担当の先生に伝えてください。伝えにくい場合は看護師さんや理学療法士さんに伝えてください。

ただし、進路が決まるまで手術を待つことを、すべてのお子様に勧められるわけではありません。

膝崩れを繰り返す場合や、手術が必要な半月板損傷を伴う場合には、先延ばしが膝に不利益となることがあります。待てるかどうかは、まず膝の状態から判断してもらう必要があります。参考:米国整形外科学会のACL治療解説

経過を見る方針になった場合も、「その間は何をしてよいか」「何を避けるか」「いつ再診するか」を確認しましょう。

医師から説明された活動範囲を、本人・保護者・学校やチームの指導者・トレーナーで共有しておくと、練習参加について相談しやすくなります。

【手術をする場合も、しない場合も、リハビリが大切です】

手術をしない治療は、何もせずに休むことや、マッサージだけを受けることではありません。

膝の動き、筋力、バランスなどを確認しながら、パーソナルトレーナーや専門家の指導で運動を進めます。手術を受けた場合にも、段階的なリハビリが必要です。

また、痛みが減ったり普通に歩けたりしても、全力で走る、止まる、切り返す準備まで整ったとは限りません。スポーツへの復帰は、膝の腫れや動き、筋力などを確認して判断します。参考:米国整形外科学会のリハビリ・復帰に関する説明

保護者の方は「いつ試合に戻れるか」に加えて、「今は何を目標にしている段階か」をリハビリ担当者に聞いてみてください。小さな目標がわかると、お子様の取り組みも支えやすくなります。

【このような症状では、受診を急いでください】

けがの後に次の症状がある場合は、練習を続けず、早めに整形外科を受診してください。

  • 膝が大きく腫れている
  • 体重をかけて歩けない
  • 膝が引っ掛かり、まっすぐ伸ばせない
  • 膝崩れを繰り返す

無理に伸ばしたり、ひねったりして確かめることは避けましょう。

膝が明らかに変形している、足が冷たい・色が悪い、強いしびれがある場合は、救急受診が必要です。参考:小児・思春期の急性膝傷害ガイドライン

【診察のときに、保護者の方から聞いておきたいこと】

診察中は緊張して、聞きたかったことを忘れてしまうこともあります。次の内容をメモしておくと、相談に役立ちます。

  • 靭帯だけでなく、半月板や骨にもけががありますか
  • 怪我の深刻度はどれぐらいですか?
  • この子に手術を勧める、または勧めない理由は何ですか
  • 手術を待つ場合、どのようなリスクがありますか
  • 体育や部活動は、どこまで参加できますか
  • リハビリは、どこで、どのように進めますか
  • 復帰までの見通しと、復帰前に確認することは何ですか
  • 大会や進路の日程を、治療計画にどう組み込めますか

説明を聞いても迷いが残る場合は、成長期のスポーツ傷害を扱う別の整形外科医に意見を聞く「セカンドオピニオン」も、相談方法の一つです。

お子様自身も、競技に戻りたい気持ちと、再びけがをする怖さの両方を抱えているかもしれません。

「今、一番心配していることは何?」と、本人の気持ちを聞く時間も大切にしてください。保護者だけで答えを出そうとせず、お子様と医療者が一緒に考えられるよう支えていきましょう。

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